チチガとは「乳首周辺から発生するワキガ臭」のこと
言葉から、まんまやねーと、わかると思います。
ワキガと混同しがちですが、実は脇からではなく、「乳首からの汗」が雑菌と混じって、独特のワキガ臭になっている状態を指します。
ワキガだ!と思って脇を一生懸命ケアしているのにやっぱり臭う、という場合にはチチガかもしれません。
また、母乳育児をしている場合にはホルモンバランスの変化による一時的なチチガという場合もあるそうです。
子供におっぱいをあげるのに、「あれっ(>_<)」と思ったことがある人は多いかも。
けれど、断乳する頃にはすっかり気にならなくなるということも多いそうです。
自分の鼻が慣れるだけかもしれませんが、一過性のものであることもあるみたいですね。
ここでは、そんなチチガの原因と対策方法を見ていきましょう。
チチガの原因
乳首周辺には脇の下同様、“アポクリン汗腺”が多く集まっています。
このアポクリン汗腺から出る分泌液が、チチガの原因です。
アポクリン汗腺から出る分泌液そのものは無色透明で無臭なのですが、体に居る様々な細菌がこの分泌液を分解することで、ワキガ臭が発生してしまうのです。
チチガかもしれない?セルフチェック!
チチガは、ワキガやスソガと同じ原理で発生します。
元々、ワキガやスソガが確認できている人ならば、チチガが発生している確率は高まります。
以下のような症状はないでしょうか。
- 耳垢が湿っぽい
- 家系にワキガ体質の人がいる
- 肉料理、乳製品が大好き
- 胸付近からワキガ臭を感じた事がある
- ブラジャーが黄ばむ(女性)
- 最近出産して、母乳育児中である(女性)
これらには、ワキガチェックとも重複する箇所もありますが、ワキガとチチガは併発するケースも多いみたいです。
授乳が原因の一時的なチチガ
「あれ?ウチの赤ちゃん、お口からワキガの臭いがする…」
このように、赤ちゃんからワキガの臭いがするという経験をしているお母さんは少なくありません。
ですがそれは、赤ちゃんから発せられている臭いではなく、多くの場合原因は母乳にあると考えられます!
チチガを発生しているお母さんのお乳を赤ちゃんが吸った結果、赤ちゃんからワキガの臭いがする事態に陥るのです。
ですが、チチガになっている母乳を吸わせることで赤ちゃんがワキガを発症するかというと、それはあり得ません。
また、赤ちゃんから漂うワキガの香りは、あくまで弱く一時的なものです。
赤ちゃんにとって母乳は、栄養満点のドリンクですので、気にせず、極力与えるように心がけてあげましょう。
間違っても、乳首にケミカルなお薬を塗って、それを吸わせるようなことはしちゃだめですよ!
なぜ母乳からわきがの臭いがするのか?
母乳からわきがの臭いがする理由は、乳輪周りのアポクリン汗腺の大量分泌が原因とされていますが、そもそもなぜ今までチチガを発症していなかったのに、突然臭いがきつくなってしまったのか?
それは、出産後のホルモンバランスの乱れが原因と考えられています。
女性は出産後、ホルモンバランスが大きく変化しやすいのですが、そのホルモンバランスの変化によって、アポクリン汗腺から大量に分泌。その結果、チチガを発症するメカニズムのようです。
また、出産後に免疫力が落ちてしまうことも、チチガを発症する一つの理由と考えられるでしょう。
母乳パッドなどからもワキガのにおいが!?
産後の授乳に欠かせないのが母乳漏れ防止に使用する母乳パッドです。忙しい育児の合間に取り替える事になるため、スムーズに取り替える事ができないと、雑菌繁殖の絶好の環境になってしまうでしょう。
ずっしり重くなったパッドを交換するときなどは、チチガに関わらず、強い臭いがすることがあります。栄養たっぷりの母乳が、体の外に出て、体温で温められたまま放置されるのですから、雑菌が繁殖して当たり前です。
なるべくマメに母乳パッドを取り替えるなどしなければにおいは充満したままになります。入浴の際は雑菌効果のあるボディソープなどで乳輪周辺をしっかり洗ってあげましょう。
サイズの合わない下着は余計にチチガを悪化させる
産後は、母乳を与えるために乳腺が発達し、下着のサイズがアップする人が殆どです。以前着用していた下着はきつくなるでしょう。
きついままの下着をつけていると、汗をかきやすく蒸れてしまうのです。
そんな時は、母乳育児用のゆとりある下着をセレクト仕直しましょう。
また、通気性のよい天然素材使用の産後用下着を着用したいものです。
母乳を飲ませる前にひとふき!
チチガが、赤ちゃんに与える影響は、ないのですが、やはり、アポクリン汗腺から出る汗が雑菌繁殖を起こすワキガのメカニズムと同じ考え方になります。
そうなれば、雑菌が赤ちゃんにとって不衛生である事は間違いないでしょう。
ワキガならば、自己責任はアルコール入りのウエットティッシュで拭き取ってもよいですが、赤ちゃんにが口にする乳輪周りは、NGです。
ノンアルコールの綿やガーゼ、ウエットティッシュなどで軽く拭き取りをしてから乳首をくわえさせると安心です。
産後しばらくしたら、ワキガの臭いは解消する?
ホルモンバランスの影響による一時的なチチガの場合には、産後しばらくすれば大体の方はアポクリン汗腺の大量分泌が治まり、免疫力も戻るためチチガも徐々に収まってきます。
その為、臭いも落ち着いてきて、赤ちゃんからわきがの臭いがすることも無くなってくるでしょう。
チチガの臭いが産後どうしても治らない場合や、体質が変わって体臭に困っているという場合、また、授乳はしていないけれど、ブラジャーが黄ばんでいてチチガだと自覚している場合などには、体に優しいケアグッズがおすすめです。
肌に優しくワキガ臭をケアしてくれるものなら、臭いに悩んで過ごす必要が無くなりますよ!
男性でも気になるチチガ
これまでは、女性のチチガについて解説してきました。
忘れてはならないのは、男性にもチチガが発生するという事です。
男性には出産がないため、母乳を与えるためのホルモン変化はありませんが、ワキガ体質の人ならば、男女関係なくチチガリスクが高まります。
スーツなどで活動している人や、ガテン系の仕事で汗を流している男性は、なるべく、チチガ対策としてマメにシャワーを浴びたり、男性用の制汗剤や制汗剤などなどを利用してにおいの根源を絶つようなケアを取り入れたいものです。
チチガの対策方法は?
実は、チチガはワキガよりもケアや治療が後回しという人は殆どです。
ワキガ治療やデオドラントをしっかりしてワキガ悩みが解消されたのに、なんだか胸からプーンとワキガ臭がなんて…
新たなにおい悩みが発生するのです。
これでは、ワキガ臭とサヨナラできる日がなかなか遠ざかりますよね。
そんな時は、医学的な治療に頼りたくなるものですが、乳輪周りのアポクリン汗腺の治療は肌が敏感な分、苦痛な治療になるでしょう。
また、コストもかかります。
そこまでしなくても制汗剤などなどによる自宅でのケアで十分ににおいを抑制できるのです。
敏感な部位に適応できる制汗剤などもあるため、試してみてはいかがでしょうか。
チチガと食生活
食生活があまりにも乱れている場合や、体質が変化してアポクリン汗腺からの大量分泌が治まらない場合、人によってはそのままワキガの臭いが治まらずに、ワキガの臭いに悩まされ続ける方も居るようです。
食生活の乱れには十分気を付けて、チチガのリスクを抑えるように心がけましょう。
チチガケアできるデオドラントは?
チチガケアができるクリームは、ワキガ専用のソフトな聞き心地のものが多い気がします。
ワキガとチチガの発生原因が同じため、制汗剤などを乳輪周りに塗る事で同じ効果が得られるでしょう。
男性なら、迷わず使用できますが、母乳育児中の女性なら、赤ちゃんが乳首を加えなくなる断乳時期からスタートしましょう。
まとめ
ホルモンバランスの影響でチチガが発生すると、赤ちゃんに影響しないか、「その後もますますひどくなるのかな…」など、不安が募るでしょう。
ただでさえ、産後は精神的に不安定になるわけですから、なるべくなら産後は育児に専念し、余計な悩みを生じさせたくないものです。
また、チチガだけでなく、ワキガケアも並行して行う事が理想的です。
母乳育児は国内でも推奨している重要な育児の1つですし、なにせ、親子のスキンシップをはかるとても大切な方法なのですから、不快なにおいはしっかり取り除きましょう。
母乳育児をしていない女性や男性の場合は、母乳を与えるわけではないため直接乳輪に制汗剤などを使用してケアできますね。
男女それぞれ、チチガに対するケアに違いはありますが、ワキガと同じように丁寧にケアしたいものです。