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「ワキガ」「ワキガじゃない」の境目はどこ?

私がワキガかどうか 誰がどうやって決めるの?という素朴な疑問


ワキガが発生するメカニズムとか、ワキガの改善方法を散々調べつくしてきて、未だによくわからないのが

どこからが「ワキガ」?

という点。

わきがは「病気」として認定されているので、病院でお医者さんが「そうね、あなたはワキガね」と診断すれば、保険の適用範囲内での治療も可能です。

では、お医者さんはどうやって判断・診断しているんでしょう?
また、自分でキットか何かを使って「あー私はワキガだわ」「おっ、ギリギリでワキガじゃないぞ」みたいな判断ができるのでしょうか?そういうものは見たことないですが・・・

どこまでがワキガで、どこからが非ワキガなのか、よくわからないんですよね。

ワキガの定義

一番最新で充実した正確な情報を持っているとしたら…と思いつき「日本形成外科学会」のサイトを読んできました。
一般向けに「ワキガ」を説明してくれていたので、以下、引用させていただきます。

腋臭症とは、わきの下が特異な悪臭を放つ場合を言い、「わきが」とも呼ばれています。欧米ではある程度生理現象として認識されていますが、東アジアではにおいや衣服の黄ばみなどに嫌悪感を抱く傾向があり、実際お悩みの方は潜在的に多いのではないかと思います。

引用:一般社団法人 日本形成外科学会ウェブサイト(一般の方へ・腋臭症)

 

うーん。ここからが「ワキガ」という、数値的な基準はないみたいですね。

掲示板や他の人の体験談でも、血液検査や尿検査、呼気検査なんかで、〇〇の値が〇mg以上検出されたら「わきが」、といったようなことを言われたよ、というものは見当たりませんでした。

診察も、基本、問診と「お医者さんの鼻」で判断するようです。
ガーゼを脇にはさんで、そこについた分泌物なり臭いで判断するようなこともあるみたいですが、
どちらにして、嗅いで判断してもらうんですね。

検査キットとかないんですか?

いくら少ないと言っても、日本人の10%程度はワキガだって調査済なんだから、「におい測定器」くらい、日本の技術でつくれそうな気がしますが。
「アルコール探知機」なら個人がamazonでポチッと買えるのに、医療現場に「におい測定器」がないの、なんだか不思議です。

お医者さんは、何百人、何千人の脇を嗅ぎ続けることで判断力が培われて、病気や異常の発見もできるという、何かしら機械に勝るメリット的なことでもあるのかもしれないですね。

(※実際には、脇を少し切ったり、脇の下の成分?を吸い取って調べる検査方法も存在するみたいですが、やっている病院はみつけられず。まだ一般実用レベルではないのかもしれないです)

さらに、問診は「耳垢が湿ってるか・家族にも同じように臭う人がいるか・人に実際に指摘されたことがあるか」など。
人に指摘されたことがあるかどうかは、「本人の思い込みではないかどうか」の確認のためもあるようです。

考えてみれば「インフルエンザ」は、検査で白黒がはっきりわかりますが、「風邪」にははっきりした線引きはなさそうです。
目安としての体温〇度以上、などはありそうですが、咳とか頭痛とか顔色とかを見て、総合的にお医者様が判断しますよね。

なので、「わきが」は病気、と分類されていても、「わきがかどうか」は、「自己申告+お医者さま判断」ということで、おかしくはないですが。

けれども。
なら、病院には行かず「私は、ワキガ気味っぽいです」程度にしておきたい、という、こざかしい心理が働いてしまいます。

病院にかかれば、「臭う」という本質的なところはかなり改善できそうですし、違う病気などなら見抜いてもらえる。
そうとらえれば、いいことづくめです。

けれど、「私は国も認める、れっきとしたワキガです」という立ち位置に自分を置くことに、大きな抵抗が、壁がたちはだかります。
どちらかに決めなければならないなら「ワキガかも」と思ったままの自分でいたい。

弱いな自分。正面から認めるのは、正直辛いことです。

まず、認めるのが辛い

だって、数値化できないし、なら人との比較もうまくできないし。
そこまで臭わないのに気にしすぎてしまうのも、それはそれで病的とも聞くし。
と、言い訳を重ねますが…

  • 耳垢、ベタッとしてます。
  • べとっとした汗、はい、たまにかきます。
  • 衣類の黄ばみ?白いシャツの襟や脇部分についたこと、もちろんあります。
    何なら黒い衣類に白いしみができてびっくりしたこともあります。
  • 親?片方ちょっと臭いかもと思ったことあります。
  • 子?
    まだよくわからないです。頭や足から犬みたいな臭いがすることはあります。
  • 人に指摘されたか? 
    子供に「ママのニオイ、くさいけどおちつく~」と無邪気にナタを振るわれたことなら、割と…

  • 「ワキガチェック」みたいなのすると、かなり当てはまります。

あ、もうこれ、ワキガだよね。わかってます。

ネットにあふれる情報を見ると「臭い人ほど気づいてない」とか書いてある。
そして「直接言えない」とも。

逆に「自分はクサいと気にしすぎる病気なんかもあるよ」とも。
これじゃ「ワキガ」か「気にしすぎでメンタル弱ってる」かわからない無限ループ…

なんて心配はいらない程度には、自分はワキガのようです。

 

「ワキガ」という言葉の破壊力

そもそも「ワキガ」って、なんで、こんなに字を眺めているだけで悲しくなってくるんでしょう。
ワキガ=臭い=マイナスなイメージ、という刷り込みがあるとはいえ、なぜ、こんなパワフルに破壊力があるのか・・・

「口臭」は「コウシュウ」、「加齢臭」は「カレイシュウ」、ロージンシュウ、ストレスシュー。
音に出すと「シューシュー」と、鼻から抜けるような、臭そうではありますが、多少穏やかな響きです。

それに対して「ワキガ」、そして「チチガ」「スソガ」「スソワキガ」。
体のパーツ+「ガ」。私だけの思い込みかもしれませんが、いかにも臭そうな、勇ましく荒ぶる強烈な響きに感じます。

 

学会のサイトには、こうも書いてありました。

東アジアではにおいや衣服の黄ばみなどに嫌悪感を抱く傾向があり、実際お悩みの方は潜在的に多いのではないかと思います。

引用:

一般社団法人 日本形成外科学会ウェブサイト(一般の方へ・腋臭症)

欧米などではある程度までは「単なる特徴で体質~」認知の差があって、ワキからの悪臭を許さない国民性が日本人にあるなら、せめて、日本語表記として、「ワキガ!」なんて荒ぶらずに、もう少しライトな呼び名で広めてやってもよかったんじゃないでしょうか。

テレビCMなどでは「わきのニオイをブロック!」みたいな表現しますよね。
「ニオイをブロック!」なので、汗臭のほうではなくてワキガ臭対策の商品、だけど「ワキガを速攻ブロック!」とは間違っても言わない。

「ワキガ」って表現してしまうと、一気に「猛烈な悪臭」感が出て、消費者が買いづらくなるからでしょうかね?
「ワキガ」は病名としても認知されているから、気軽に使えないんでしょうかね?
どう呼び名をかえたところで、臭い度合いが変わるわけではないですが。

 

「脇」は「きょう」。「腋」は「えき」。「腋臭症」の読み方は「えきしゅうしょう」。
なら「きょうしゅう」「えきしゅう」、湯桶読みにして「ワキシュウ」とか。

「わきが」、いつから存在する言葉か知りませんが、みんなひっそり気にして悩んでいるらしい。
日本人も肉をたくさん食べるようになって体質が変わってきて、どんどんワキガがメジャーになってくるだろう。
それでもにおいにはこだわる国民性だから「スメハラ」みたいな風潮もある。

なら、もうちょっとライトな命名をし直して「当たり前なんだから、隠さないでケアしちゃおうぜ!」という、欧米思考にもって行ってほしいなと思います。

国民の50%以上が臭い!という時代よ、来てくれ!とは思いませんが、

この先、そう変わるといいなあと思ってしまいます。

 

※ちなみに「ワキガ臭」と「汗臭」は違うものらしいです。
汗腺のうち、体中にあって、体温調整の汗なんかを出す「エクリン腺」からの汗は、ワキガ臭のように強い臭いのもとにはなりにくいです。ただ、大量に汗をかき続けて放置すれば、雑巾みたいな雑菌臭はしてくると思いますが。

臭いにおいのもとになるのは、ワキや耳のあたりや股間などに集中している「アポクリン腺」。
たんぱく質や脂質を含んでいるので、体の表面の脂や老廃物や雑菌と合体して、悪臭を出します。

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